トップリフトの交換が適切ではないために、折られてしまった
Sergio Rossi /セルジオ・ロッシ
ヒール本体の交換の際に、同じ色のオレンジのパイソンの巻革を見つけるのは困難です
オリジナルのパイソンの巻革が、活かし取りできれば良いのですが、
通常、オリジナルに巻いてあるレザーを綺麗に取り外すことは困難です
もし、成功すればオリジナルで
できなければエナメル加工のブラック(アッパー本体が4色コンビでブラックが入っているので)で交換、
ということで、ご依頼を受けました
After
折られてしまったオリジナルのヒール
表面がピカピカしているということは、修理の際に削られて短くされていますし、トップリフトを抜いて交換せずに空洞になったパイプに落とし込んでいるという証拠です
通常、皮を巻いている場合、革が内部に残りますので、ピカピカにはなっていません
ラバー部分もバランスを取らなければなりませんので、ヒールを丸ごと交換する場合は交換になります
そもそも綺麗な修理ではなかったので、当店で交換していただければ甦ります
オリジナルのヒール本体の形状が三角になっていましたので、交換するヒールもできるだけ加工して、活かしどりしたパイソンが足りるように工夫しましたが、綺麗に生かしどりしたとはいえ、端の方が少し足りませんでした
悩みに悩んで同じ色に調合したカラーを作成することに成功!
蛇の鱗のようにペイントして目立たなくすることに成功しました!
今回は、状態を見ていけそうでしたので、活かし取りに成功しましたが、
エナメル(パテントレザー)やサテン、スエード、スムースレザーなど不可能な場合が90%以上です
同じような色の絶妙な薄い色のスエードやエナメルも同じ色に近いレザーを探します!ということが現実的には困難なため、ヒールを丸ごと交換する際には違う色や素材、仕上げでご提案することが基本的なオススメになりますので、ご理解くださいませ