グッドイヤーウェルテッド製法
ネット上でも色々情報があるとは思いますが、よりわかりやすく説明できている、はずです!
Solovair ホームページより
https://www.solovair-shoes.com/blog/2017/10/31/goodyear-welted-method/
Goodyear welted footwear acquires its name from the long strip of material called a ‘welt’ which is sewn to the upper and insole of the shoe or boot by means of chain stitch.
英文を短く説明すると、アッパーとウェルトは、チェンステッチで取り付けられています
グリーンの文字にした部分の説明です
welt/ウェルト
ウェルトとは、呼ばれる長い帯状の材料なのですが、以前イギリスからリペア用に購入したウェルトの最低ロットが50メートルだったんです。。。
すごーい量の一巻きが届いたんです。。。
そのくらい長いというのが伝わりますでしょうか
upper/アッパー
本体のことです
アッパーと縫い付けられたウェルト
このウェルトを、わかりやすくいいますと縫い代にして、
The (out)sole is then attached separately to the welt by means of a lock stitch.
レザーソールやラバーソールを縫い付けていくのです
Solovairのエアソールは縫い付ける代わりに、
”ヒートシーリング”と呼ばれる熱圧着でソールを取り付けます
chain stitch/チェーンステッチ
上の画像のグレーのステッチと下の画像のステッチは、コブラーネクストドアが別注でつけてもらっているものなのですが、ソールが熱圧着なので飾りステッチになります
が、このステッチをつけたいがためだけに、縫いを入れてもらっているので、一工程多く作業してもらっているのです
ここが、前回Part.1で記述した、なんちゃってウェルテッド製法とは違うところなのです!
アッパーと縫い付けられているステッチはこの部分一周*になります
*グッドイヤーウェルテッド製法の形状にはもう一つあるのですが、Solovairの説明なので今回は割愛いたします
チェーンステッチだということが、画像には撮りきれないので。。。
こういう風になっています
1950年代のシャツの脇周りなど、動きやすいところは動きについていけるチェーンステッチになっています
ただいま絶賛販売中のアメリカ製の生デニム
丈上げをチェーンステッチになぜこだわっているかというと、
生のデニム=洗いや乾燥で縮むのでチェーンステッチが有効だからです
なぜかというと、チェーン=鎖なので
こういう動きについていけるからなのです
洋服の場合、引っかかるとチェーンなので一気に解けてしまう性質があるので、現在はあまり使われていないのですが、意味があってチェーンステッチだったのです
さて、おさらいです
ウェルトとアッパーはチェーンステッチで内側から縫い付けられています
(なんちゃっては、外側から縫い付けられています)
内側から、チェーンステッチで縫い付けられていますので、
よほどのことがない限り解けてしまうという心配はありません
そして、内側がチェーンステッチということは、歩くたびにソールと一緒にチェーンも歩きについて動いてくれるので履きやすいのです
歩きづらいなんちゃっての歩きづらさは、ウェルトの取り付け方が根本的に違うので歩きについていってくれないということと、何工程も省いてウェルトを取り付けられるゆえに本当のグッドイヤーウェルテッドとは言えないのです
本当のグッドイヤーウェルテッドとは、歩きについていくチェーンステッチで内側から取り付けられているということと、
There are up to 200 highly skilled stages in the making of a pair of ‘Goodyear welted’ shoes
グッドイヤーウェルテッド製法とは、1足につき200以上もの高度な工程を経て作られるものなのです!
それを、私物で証明してみました!!
次回は、新しいソールでソール交換の巻です!