ルイスレザーブーツのジップ/ファスナーですが、1番有名なのはririジップですよね。ジップ交換の際にルイスレザーユーザーのみなさんがこだわる箇所と思います。
ブーツ用のジップはYKKでもサイズの大きいものはなかなか手に入りづらいみたいです。そのためコイルジップで修理されてしまうことが多いらしいです。
コイルジップですと見た目にも変わってしまうし、バイカーには不向きな部分があると思います。
左がコイルジップです。
ririジップは、YKKと比較すると単価が高いのですが、自分もやっぱりジップ交換の際にはririで交換したいので、イングランドより仕入れました。
画像の上からririジップ/Aジップ/YKKジップです。Aジップもヴィンテージブーツやレザージャケットに使われていることが多いので仕入れました。
ririジップは1923年にスイスの法学者の熱心な研究により凹凸ある歯の形が完成しました。
凹凸(concave and convex)のドイツ語”rille und rippe”の頭字語で riri という名前が付けられました。かわいい名前ですが凹凸という意味なんですね!
海外で仕入れても単価は高いです(泣)が、その美しい輝き、金属密度の高さは画像でもおわかりいただけるかと思います。
ジップ交換の際には古いジップをていねいに取り外します。ヴィンテージ品は糸も経年で固まってることが多いので、一目一目外していくので時間もかかります。
ステッチのかかり方をご説明すると、矢印の右から数えて1と4の部分は横にステッチもかかっています。矢印2と3は2本縫い上げる必要があり、矢印5はカーブがついています。
足やソックスが挟まらないよう、バイクに乗る際に風を防ぐように、ジップカバーがつけられています。下の画像のブルー矢印部分です。
ジップカバーは、レッド矢印部分、ジップと一緒に縫い付けられています。破損しているケースが多いので、ジップ交換の時がリペアのチャンスです。
この部分はレザーではなくsynthetic leatherです。
色移りしやすいレザーで作成するとソックスに色移りしてしまうので、Lewis Leathersとゴールドの刻印が入ったハーフソックス(かかと部分の中敷き)も同様の理由からレザーではありません。
ホワイトソックス着用のRockersのみなさまにはおわかりいただけますよね。
ヴィンテージ品のジップカバーは経年劣化により亀裂が入っていたり、破れていたりする場合が多いと思いますが、オリジナルにかぎりなく近い現行のsynthetic leatherをご用意していますので、ジップ交換とセットでのリペアをおすすめいたします!!