プリンスチャールズの巻をお読みいただいて、『靴は直して履けるんですね!』
と、高校生の時に買った思い出の一足、Ralph Lauren/ラルフ・ローレンのブーツをお持ちいただきました。
履き皺から破けてしまったので裏から漉きを入れた当て革をいれてあげて、縫いを入れることに。
いつも入れる縫いのステッチパターンがあるのですが、今回はチャールズステッチでリペアします。
レザーソールもですがレザーミッドソールも痛んでしまっているので新しくしました。
ウェルトも擦れはあるのですが、ハンドソーンで縫い上げれば今回は大丈夫です。
マシーンはウェルトが摩耗していないシューズには使用できるのですが、どうしてもウェルトに圧力がかかるため現状維持する場合はハンドで力を加減したり減ったウェルトにも気を使えるので年月の経ったシューズのリペアはハンドソーンがおすすめです。
縫った部分も全体的に見ると履きしわの一部に見えるかと思います。個人的には歴史というか、時を刻んだ革の表情が自分の表情の一部になるのが好きです。
タイトルのOTHER HALF とは、かたわれ=伴侶という意味がありイギリス人がよく使う言葉です。
自分とともに過ごしたシューズもまた。
かけがえのないOTHER HALFなんじゃないかなと思います。
話題のチャールズステッチ拡大。実際問題、革に切れが入っている方が問題ですし、拡大しないと目立たないステッチパターンだと思います。
レザーソールを2−3度履いて感触を楽しんでラバースティックオンソールをおすすめしました。
ソックス(インソール/中敷き)も新しく作成したので履き心地も良いと思います。あの頃の想いや思い出がよみがえってほしいです。
『きれいに直していただいたブーツを見て買ったときの気持ちが想い起こされました』とお手紙をいただきました。
お選びいただいたカードのカエルに、思い出や靴がよみがえる、というメッセージを感じました。お心遣いありがとうございます。
自分たちも思い出の一足を通勤に履いてみたんです、お手紙をいただいたあと、想うところがあって。
やっぱりその時の自分の 想い や 会話 や いろいろ と想起されるんですね、長年履いた靴って。
自分のOTHER HALF かたわれなんだなぁ、と思います。
もう一足のシューズのリペアもまたブログでご紹介しますので読んでくださいね。また近いうちにお逢いする日を楽しみにしています。ありがとうございました。